2009年04月05日

南アフリカと犬


先程読み終えた本。南アフリカの作家J. M. Coetzeeの"Disgrace"。

アパルトヘイト廃止後の南アフリカ。主人公は白人男性(52歳)で大学教授。ある出来事で大学での職だけでなく社会的地位も失ってしまった彼が、ヒッピー然と田舎の農場で暮らしている娘の所に身を寄せる。そこで起こる出来事の数々。そのエピソード全てが人間や動物の尊厳に関る事で、自分の持っている価値観に見事正面から殴りかかられて呆然とした。なんだろうこの感じ?短い本だけどすごく読み込まないとポイントを見過ごすような。この本に出て来る主人公の娘(白人)が選ぶ道に衝撃と軽い眩暈を私が覚えるのは、同じ国と言えどほぼ明確に肌の色の違いで属する文化・価値観・社会が分けられる環境で、他方が属する土地で生き延びるために受け入れないと(または犠牲にしないと)いけない物があまりにも大きすぎるから。それこそ人間の尊厳を根底から揺るがすような。分かんない。これって、人類学者がフィールドワークに出かけて行って(またはウルルンの山本太郎でもよい)、調査するその土地の人達に受け入れられようと、意を決してその土地ではもてなし料理とされる昆虫料理を食べるのとは訳が違う。この娘が何でそこまでして土地に執着するのかっつーのが本から汲み取れなかったので、そこがまた私の困惑ぶりを助長させたんだけど。これって、ポストアパルトヘイトの南アフリカの現状を知っていたら納得できたのかしら?シフトされた(またはシフトし続ける)白人・黒人の力関係をもっと知っていれば?うーん複雑。南アフリカをもっと勉強しなくちゃだわ。

"Disgrace" by J. M. Coetzee↓

Disgrace.jpeg

今日の天気: 晴れ






 
posted by R-73 at 16:15| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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